【人事必見!】離職率低下のために採用活動でできるちょっとした工夫!
2018年04月06日目次
「最近の若者はゆとり教育で育ったから、我慢が足りずすぐ辞めてしまう」という話はよく耳にします。
ただ3年で3割辞めるのは30年前からほとんど変わっていません。
この状況は、厳しい就職活動を乗り越えた新卒社員にとっても、
多額の費用と時間を割いた企業にとってもよくないですよね。
では、どんな理由で会社を辞めてしまうのか。
労働政策研究・研修機構(JILPT)が行ったアンケート結果(http://www.jil.go.jp/institute/siryo/2016/documents/0171_06.pdf)によると、
1位:労働時間・休日・休暇の条件が悪かった。
2位:人間関係がよくなかった。
3位:仕事が自分に合わなかった。
という結果になりました。
この3つ理由に共通するのは、「入社前に埋められたギャップ」であるということです。
特に2位の人間関係、3位の仕事が合わなかったという点については、
改善の余地が大きいですね。
そこで今回は、希望した会社/仕事内容でなくても入社し、勤続年数が3年経過した方々10名に
「どうしてこの会社に決めたのか」「どうして続けられているのか」といったことをヒアリングしてみました。
“一緒に働くイメージを想像させる” グループディスカッション
ヒアリングをした10名に「なぜ希望した会社でなくても入社を決めたのか」を聞いたところ、
「面接の雰囲気がよかったから」「同期となるメンバーとウマが合ったから」
「一緒に働きたいと思う先輩社員がいたから」という答えが多く挙げられました。
そういったことを、入社前にイメージしてもらえる手段として適しているのは、
ずばり【先輩社員を交えたグループディスカッション】です!
グループディスカッションというと、求職者は「協調性があるか」や「論理的に物事を考えられるか」などを
評価されていると感じ、いつもの自分を出せないことが多いようです。
しかし、「先輩社員と一緒に考える」という形にすることで、変な競争心も沸かない上に、
「こんな先輩がいるのだな」ときちんと理解してもらえます。
また、未来の同期となりえる仲間や先輩とコミュニケーションが取れるので、
「この仲間と一緒に働くイメージ」ができるいい機会になります。
“自分の将来を想像させる” 先輩社員との座談会
ヒアリングをした10名に「なぜ希望した会社でなくても辞めずに続けられているか」を聞いたところ、
「尊敬できる施先輩社員がいたから」「研修が充実していたから」「社内公募制度があるから」
「資格取得制度が充実しているから」といった答えがあがりました。
会社によって整備できるもの・できないものがありますが、深堀していくと、
「成長を体感できる環境とわかりやすい成長のマイルストーンを用意すること」だとわかりました。これらを理解してもらうために適しているのは【先輩社員との座談会】です!
この座談会で、先輩社員には嘘なく社内の雰囲気や社員育成の状況・内容、
キャリアステップの道のりなどをざっくばらんに話してもらいます。
なぜなら学生の多くは、「会社に入ること」が目的になってしまって、会社に入ってからの将来像が描けていないからです。
そのタイミングで先輩社員と話してもらうことで、「こんな先輩のようになりたいな」と、
会社に入ってからの自分をイメージできるようになります。
このように「先輩社員」というマイルストーンを用意しておくことで、入社前後のGAPを埋められます。
またそういった魅力的な社員に真摯に向き合ってもらえることで、「こういう大人になりたい」と尊敬してもらえる=会社のファンを増やすことにもつながるので、
座談会を設けるのはおすすめです。
まとめ
ヒアリングした「希望した会社・仕事内容でなくても新卒入社し、勤続年数が3年経過した方々10名」の答えを総括すると、会社を辞めずに続けられているのは、
会社の雰囲気が自分とマッチしている・自分の成長を応援してくれている環境が会社にあるということを
理解しているからです。
しかし、こういったことを気づけない社員のほうが圧倒的に多いのが事実です。
しかもネットで気軽に情報収集ができる時代、就活生は掲示板など真偽不明の企業情報に、
簡単に一喜一憂してしまいます。
だからこそ、就職前にせっかく説明会や採用試験を受けてくれている学生に、
理解できる言葉と方法で、この場でしか得られない・嘘がない情報を与え、
きちんと入社前後のGAPを埋めていくことが重要です。