働き方改革がもたらす採用活動への影響とは
2018年05月30日目次
働き方改革によって、働き方が変わるこれからの時代において、企業は学生の想いをどれだけ理解できているかを問われるでしょう。
なぜなら、学生の考える「理想の働き方」ができない企業には、良い人材が集まらなくなってしまうからです。
実際に学生は「働き方改革」をどのようにとらえているのでしょう。今回は働き方改革がもたらす採用活動への影響についてご紹介します。
学生は「働き方改革」をどのようにとらえているのか?
株式会社マイナビは2017年7月に、大学生を対象に何のために就職するのかという就職に対する自分の考えに一番近いものを聞くアンケート調査を行いました。その調査結果トップ4をご紹介いたします。
調査結果トップ4(マイナビより引用)
楽しく働きたい 29.7%
個人の生活と仕事を両立させたい 26.2%
人のためになる仕事をしたい 16.1%
自分の夢のために働きたい 11.0%
調査結果から多くの学生が、仕事の時間だけでなく人生を充実させるために趣味や勉強、家族のための時間を確保したいというライフワークバランスを重視している学生が多いように思います。
さらに日本経済新聞社の学生に対するアンケートでは、6割の学生が月40時間の残業はしたくないと答えています。
このように仕事以外の時間を大切にしたいという学生に対して、企業側はその実現が可能であることをアピールしていく必要があります。
そのアピール方法の一つとして、「働き方改革」があります。働き方改革への取り組みにより「働きやすい環境」が生まれることで人材の確保だけでなく、長く働ける人も増えていくと考えられます。
具体的に企業はどのような働き方改革に取り組んでいるのでしょうか。
その具体例をいくつかご紹介いたします。
企業が取り組んでいる「働き方改革」の具体例
株式会社キュービック
従業員にウェアラブルデバイス「FitBit(フィットビット)」を貸与して、歩行数・心拍数・睡眠の質などを計測し身体の状態を可視化できるようにしています。本人に自覚がなくても、ストレスを感じていることを認識して対策が取れるといった効果を生んでいます。
社員の健康管理という面から働き方改革に取り組んでいます。
健康管理をすることで従業員のパフォーマンスを最大限に引き出し、業務効率も高まると考えているからです。
キャノンエコロジーインダストリー株式会社
毎週水曜・金曜日を「ノー残業デー」にし、7~9月の「ワーク・ライフ・バランス推進週間」は定時退社を徹底しています。
また年度始めに各自指定した時期には、連続5日間の年次有給休暇を取得するように取り組んでいます。
その結果、時間外労働が1か月あたり平均7時間に減少しています。
ソフトバンクグループ株式会社
RPAツールを試験的に導入し、現場の業務を効率化することで、生産性の向上に力を入れています。
これは複数のアプリケーションにおける作業をロボットに記憶させるもので、Excelのマクロに近いものです。
例えば情報整理の工数を18分の1に短縮するといった効果を生み出しています。
働き方改革に取り組むことで社員が働きやすい環境を手に入れ、仕事以外の生活を充実させることに繋がります。
一方で働き方改革を実現するためには一時的に社内体制を整えていくなどの作業負担が増えることも考えられます。
働き方改革は就活生が求める「働きやすい環境」が整っていることのアピールにとても重要ですが、その企業でどんな働き方改善が求められているのか考慮した上で、無理なく行っていく必要があると言えるでしょう。
まとめ
働き方改革は企業に属する人だけでなく、これから企業で働く就活生にとっても重要な指標となります。
採用活動において就活生が「働きやすい環境」を求めている中で、その企業が働き方改革を考えられているのか、また働き方改革に取り組んでいる企業ではどのような環境があるのかなど、働き方改革への考えや取り組みを明確にしていく必要があるでしょう。