[専門職シリーズ]看護師を効果的に採用するために

2018年06月15日
人事のネタ帳採用のお悩み解決コラム

少子高齢化の影響もあり、医療関係に従事する人材不足は、日本社会にとってとても大きな課題となっています。
特に看護師不足は、これから社会全体で解決していかなければいけない問題です。

病院側も貴重な人材をどう確保していけば良いのか、手探りで様々な施策を行っていますが、競争はさらに厳しくなり、人材が確保できない病院の労働環境はさらに悪くなってしまいます。

そういった環境下でどのように効果的に看護師を採用していくかをご紹介します。

増加を続ける看護師

日本看護協会が発表しているデータによると2016年時点で就業中の看護師の数は、121万人。
2011年には、103万人だったので20万人近く増加しています。

これは、少子高齢化に伴い、訪問看護ステーションなどの事業収益が高くなることが見込まれ、将来性の高い仕事としての認知が高まったこと。
そして、実際に医療現場での看護師の待遇も変化し、新卒3年目で年収500万円を超えるケースも増えてきたことが要因にあると考えられます。

ただ、母数が増えていても需要に対して供給が追い付いておらず、全国的には看護師不足は続いています。

看護師になるための方法

そもそも看護師になるためには、看護師国家試験を受け、国家資格を取得する必要があります。
看護大学、短期大学、統合カリキュラム校などにいって、看護師国家試験の受験資格を得ることができます。

看護師資格を得たのち、病院・診療所、訪問看護ステーション、居宅サービス部門、介護老人保健施設、介護老人福祉施設、看護学校等研究機関、社会福祉施設などに就職していきます。

資格を持たない人材が、すぐに看護師になれるという訳ではないので、短期的に人材の母数を増やすことは困難です。

なぜ看護師は転職するのか?

日本看護協会発表のデータでは、2015年時点で離職率は常勤看護師は10.9%、新卒看護師は7.8%となっています。
もちろん病床数などの規模によって、上下する数値ですが、多くの看護師が一度は転職を経験しています。
ではなぜ、看護師は転職するのでしょうか?

キャリアステップ

看護師へのニーズが高まる昨今では、給与面での待遇は年々向上しています。
より給料の高い求人が出たり、引き抜き、ヘッドハンティングなど自身のスキルやキャリア向上を目指す看護師が増えていることもひとつの要因です。

個人的な理由

女性が多い職種のため、結婚や出産を期に他の職業に転職する方が多く高齢になった両親の面倒をみるために地元に帰るUターンも多く起こっています。

労働環境

特に看護師が不足している病院に多い、長時間勤務や重労働が原因になっていることがあります。
こういう職場は人間関係も複雑になることが多く、根本的な改善をしない限り、離職率は悪化を続けます。

看護師を採用するための効果的な方法

そんな中で一定数の看護師を採用するために重要といわれている採用方法がリファラル採用です。
リファラル採用とは、「紹介」を主軸とした採用活動であり、実際に働いてくれている看護師の周りにいる看護師を紹介してもらう方法です。
現状の環境にマッチしている人材のため、その看護師の周りには、適応しやすい人間性、能力をもった人材が多く、リファラル採用を行うことで、離職率の改善や業務の最適化を起こすことが可能になります。

先ほど、ご説明した通り、看護師は大学や専門学校で学んでいますので、同じ職種の人材とのネットワークを持っています。
このネットワークを活用することで、効果的な採用活動を実現することができます。

ただ、リファラル採用を強化していくためには、病院側が積極的に働く環境を整備していく必要があります。
働いている人材が満足度を感じていなければ、紹介しようとは思って貰えないためです。
具体的な2つの例をご紹介します。

紹介制度

自分の友人や専門学校時代の同級生を紹介した際に、紹介した看護師に対しても様々なメリットがあるようにしなければ、紹介を得ることは難しいでしょう。
しっかりとしたメリットが分かる制度を準備しましょう。

働く環境整備

労働人口が減少する中では、多様な働き方を用意しなければ、たくさんの人を集めることはできません。
だからこそ、時間的な制限を設けたり、休みを取りやすい環境をつくることが必要です。
働き手のニーズごとに、雇用形態を変えられる仕組みが今後の重要な役割を担っています。

リファラル採用の重要なポイント

リファラル採用をする場合、紹介するための説明資料が必要になります。
話だけでは、すべてを伝えることができないため、どこかに情報を保持し、いつでも情報を閲覧できる状態にしていく必要があります。

そういった意味で、求職者向けのWEBサイトを作ったり、紹介してもらうためのパンフレットを準備しておくことで、より効果的にリファラル採用を実施することができるようになります。

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